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社会とサブカル コラムノート

社会哲学と生命倫理を軸に、社会批評とサブカルチャーコラムをただ思うがままに書きたいです。

今考える学校の役割とは~夜間定時制高校を事例に~

 2016年2月25日の荻上チキセッション22の特集、東京都が削減を決定した夜間定時制高校。その果たしてきた役割とは?TBSラジオ記者の崎山敏也の取材報告の会で、岸政彦さん(チキさん体調不良でピンチヒッター)の回がおもしろかった。
 東京都は、夜間定時制高校に通う人が少なくなっていること、チャレンジスクール、昼夜定時制高校など代替手段があることから、夜間定時制高校を削減する方針である。夜間定時制高校は、昼間働きながら単位を取得し、高校卒業を目指す所である。
夜間定時制高校は、不登校や馴染めなかった人のためでなく、就労外国人やその子どもが日本語、勉強する場所でもある。勉強だけでなく、部活動や文化祭も行われている。夜間定時制高校は、全日制過程と変わらない、学校教育機関である。
 取材によると、外国籍国籍の人にとって勉強するだけでなく、卒業後も人間関係をつくり、コミュニティが作られている。さらに夜間定時制高校は、そこに住んでいる先生経験をも人が授業を行ったり、地元のお祭り参加して、地元に根付いた場所でもある。
 卒業生にとっても、自分の思い出として残してほしい、そしてこれから通うかもしれない子どもにとっても必要な場所で残してほしいと、自分の母校としての夜間定時制高校を残してほしいと訴えている。

 詳しい内容については、セッション22のポットキャスト、あるいは動画サイトを探して聞いてほしい。ここでは、この内容から学校の役割について思ったことを述べたいと思う。
 学校は、人びとをつなぐ場であり、そこに通っていた人たちの人間関係形成する場所、ソーシャル・キャピタル社会関係資本)を形成する場所である。
崎山記者が取材した東京都の小山台高校、セッション内で電話をつないだ浦和商業高校の生徒の話を聞いて、学校という場が人と人のつながりを作っていることを学んだ。
 学校教育は、学区の自由化や学力テストなど学校間競争、産業界から必要な人材を要請など、合理的かつ実用的な場所として扱われてきている。競争に勝てない学校や人材として使えない学校は統廃合をすべしという世の流れになっている。夜間定時制高校は、全日制の高校性と比べて学力の問題、そして行政の財政問題と合理性、そして夜間定時制の高校に通う人は減っているため、減らしていく方向になってしまう。しかし、夜間定時制高校に通いたい人は、ゼロになったわけでなく、新しく望む人が生まれている。学力のような目に見える成果でなく、産業が望む人材の養成のためでもなく、今ある夜間定時性学校を残すことは、コミュニティの場、ソーシャル・キャピタルを形成する場、そして在校生と卒業生と先生と地域の人々との繋がりといった目には見えない社会的な側面を評価することである。 学校の役割は、まさに人と人を結ぶ空間である

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